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親知らずの抜歯といえど

その昔の話ですが、原辰徳選手が親知らずの抜歯をした次の日の試合を欠場し、マスコミから親知らずの抜歯くらいで試合を休むとは軟弱なと批判を受けた事がありました。

その次の日の試合に彼は出場した訳ですが、顔はパンパンに腫れていました。

若かりし頃(中学か高校?)、この一連の流れを見て親知らずを抜くということの大変さ、それでも仕事を休めない大変さを痛感したのですが、この事件(?)は実は様々な問題をはらんでます。原だけに…

そもそも何故シーズン中に抜歯したのかという歯医者側の問題。かかりつけであるならシーズンオフに抜いておくべき。

シーズンオフにしっかり治療をしない原辰徳選手側の問題。

顔がパンパンに腫れているのに試合に出場させた首脳陣。顔の腫れというのは非常に危ないのです。咽頭に炎症が回れば呼吸困難を起こし、そのまま縦隔洞炎を起こす可能性があります。

ですから、歯科医になった今振り返ると、親知らずの抜歯といえど、シーズン中に抜くのはかなり危険だという事を知らなかった故の事件だったのだなと思います。

ちなみに、強行出場した原選手。なんとホームランを打ちました。

さすがスターです。

 


当院の親知らずの抜歯 >